このページではカップホルダーを製作する際の全体的な手順と、印刷業者へ入稿するデザインデータについて説明しています。
ここまでの説明は、前回の記事「カフェイベント開催-カフェと日程を決める」をご覧ください。カフェイベントを開催する際の全体的な流れは「カフェイベント開催-おおまかな流れ」で確認できます。
お願い ここで紹介する内容はすべて私の我流です。もっといい方法があるかもしれないですし、勘違いしていることもあるかもしれません。ということをご理解の上、ご参照下さいm(__)m
カップホルダーの制作方法
はじめに少し代行制作にもふれますが、基本的にここでは代行を使わない方法をご紹介しています。
また、紹介する内容はすべて私の我流です。
もっといい方法があるかもしれないですし、勘違いしていることもあるかもしれません。
ということをご理解の上、ご参照下さいm(__)m
カップホルダーの代行制作
おそらく、今のところ日本でアイドルのカップホルダーを製作してくれる業者は代行以外にありません。(みなさんが想像しているアレが問題になるため)
なのでアイドルのカップホルダーを発注するなら韓国の印刷業者を使うことになりますが、もし自分で韓国業者に発注するのが難しいということであれば、日本の代行業者を使って制作することができます。
代行業者に依頼できるカフェイベント関連の項目
依頼内容は、単独で依頼できる項目、単独では依頼できない項目、セットになっている項目など、業者によって設定パターンがいろいろあるようです。
- カップホルダー製作の発注
- デザイン/入稿データの作成
- フライヤー/告知画像の作成
- 韓国で開催する場合のカフェの手配、など
※先日の記事に掲載していた「カップホルダーの製作に代行を使うべきかどうか悩んだら試すYES NOチャート」の結果項目でに「デザインだけ代行」という項目を作っていましたが、「デザインのみ代行」は受けていない業者もあるようです。予定していた方はご注意下さいm(__)m
項目 | 費用 |
---|---|
エアホルダー500個+送料(EMS国際郵便) ※特急仕上げは別料金 | 27,000~29,700円 |
入稿データ作成/デザイン依頼 ※元データは別料金で買取可 | 9,000~10,000円 |
告知画像/フライヤー作成 | 5,000~10,000円 |
代行制作に関する情報は、私が代行制作の利用経験がないので、ネットで調べたことと友人からの情報を元に掲載しています。利用を検討している方はご自身でしっかり調べて確認して下さい。
ここの情報はにわか知識で掲載してます
無責任ですね
カップホルダーの制作を発注する
韓国のカップホルダー制作業者
私は毎回camako(カマコ)という韓国業者に発注しています。
日本人で代行を使わずカップホルダー制作する場合、camakoで発注するという方はかなりいらっしゃると思います。
camako以外にも海外決済、海外発送に対応しているカップホルダー製作業者はありますが、このページではcamakoで制作する場合の内容を紹介します。
camakoはカップホルダーのデザインをする時のコツも公式ブログで紹介してくれてるので、後々ご紹介しようと思います。
camakoのご紹介
camako / 카마코
カフェ用品専門の印刷会社
カフェ マーケット コリア(cafe market korea/카페마켓코리아)を略して「camako」らしいです!
※camakoでのカップホルダーの詳しい発注の流れはまた後日
webサイト 카마코 http://www.camako.co.kr/
カップホルダーの種類
カフェイベントで配布している定番の「カップホルダー」を、カフェ業界では「エアホルダー/Air holder」といいます。
camakoの海外向け商品
camakoにはたくさんの商品がありますが、海外ユーザー向けに予め準備されているオリジナル印刷ができる商品は「エアホルダー」と「紙コップ/ペーパーカップ」になります。※太字が現在日本での主流サイズ
エアホルダー
size:92,98pi(パイ)
発注個数:500個~
紙コップ/ペーパーカップ
size:10,12,13,16oz(オンス)
発注個数:500個~
カップホルダー制作 全体の流れ
camakoのテンプレート(aiまたはpsd)を使ってカップホルダーのデザインデータを作成
カートには<商品>と<海外送料>を入れる
例:エアホルダー500個+EMS送料(日本)
デザインデータは商品の購入・決済後に送信
camakoのデータチェック後、問題なければそのまま発注
確認画像をチェックして問題がある場合は修正して再入稿
自宅で保管する場合はスペースの確保が必要※特にエアホルダー
地方のカフェへ送る場合は、店内装飾を同梱※大きめの段ボール確保
入稿用デザインデータの作成(カップホルダー編)
業者へどんなカップホルダーを作ってほしいかデザインしたデータ(原稿)を、業者へ送ることを入稿するといいます。※原稿がデジタルデータなので、送信するとか、アップロードするともいいます。
入稿用のデータを、入稿データ/ファイルとか、デザインデータ/ファイルとか言ったりします。
データとファイルで何が違うの?と思う方は、簡単にデータの集まりがファイルだと覚えておいて下さい。デザインデータは見る角度によってデータとも言えるし、ファイルとも言えたりするので混在しがちですが、ほぼ同じものを指してることが多いです。
ファイル形式 | AI / PSD / PDF / JPEG |
解像度 | 300dpi以上 |
カラーモード | CMYK |
- AI
Adobe Illustratorというベクターイメージ編集ソフトで作成されたファイル(例:enhypen.ai) - PSD
Adobe Photoshopという画像編集ソフトで作成された、また編集するためのファイル(例:enhypen.psd) - PDF
電子文書用ファイル(例:enhypen.pdf) - JPEG
静止画像用のファイル(例:enhypen.jpeg、またはenhypen.jpg) - 解像度
画質の良し悪しを左右するもの。印刷に適したは解像度150dpi以上 - カラーモード
「色の様式(的なもの)」デジタルと印刷とでは「色を表現する」方式が違います。webサイトは「RGB」印刷は「CMYK」
PDFやJPEGでもいいなんて知らなかった…
そんなのでよくこの記事書こうと思ったね
すみません…
みんなが気になるデザインデータのギモン
デザインデータの作成方法については、非常にたくさんの質問がきていましたが、内容のほとんどが以下の二点についてでした。
- PCではなくスマホでも作成できるか
- Adobe(IllustratorやPhotoshop)がなくても作成できるか
答えはNOで、結論からいうとllustratorやPhotoshop以外ではまともな入稿ファイルは作成できないということです。※有料ソフトを使う場合を除く
どうかした?
…なんか感じわるい
すみません…
私も印刷に関してはド素人に毛が生えた程度のレベルなので、この記事を書くにあたって「イラレやフォトショを使わず」「スマホで」入稿データが作れるかの点にポイントを置いてかなり調べました。
結論の「まともな」って表現がイヤミっぽく見えたかもなんですが、そんな表現を使った理由はもちろんあります。
前置きとして、Illustrator(イラレ)やPhotoshop(フォトショ)を使わずとも入稿仕様のPDFやJPEGファイルを作れることは作れます。
さっき作れないって言わなかった?オコ
まあ、一歩間違えばがんばればスマホでも入稿データを作ろうと思えば作れなくもない、かもしれない、だろう(くどい)
しかしながら、「イラレやフォトショを使わず、なんだったらスマホで入稿データ作りたい♪」というみなさんのささやかな希望を私は今からぶった切りたいと思います(がよんS化計画)
ねぇ、Sなの?オコオコ
なんだったら、Photoshop以外のソフトでもPSDでの書き出しはできますし、Office系のソフトでだって印刷用PDFが作れます(らしい、さっき知った)、RGBモードのJPEGファイルをCMYKに一発変換してくれるサイトなんかもあります。(さっきみつけた、しかもいっぱいあった)
!!!!(抑えきれない怒り)
残念ながら、AIファイルはIllustratorでしか作成できません
ですが、イラレやフォトショを使わず、カラーモードも調節なしにプログラムで一発変換し準備したデータが業者への入稿データとして十分に間に合うかというと…私の想像では不安しかないです。(なんとなくわかるでしょ?)
ここが不安だよそのデータ
- 書き出し後の修正が困難
- 自分の意図した色で仕上がらない可能性(重要)
- 印刷に耐えられる画質を保障できない可能性(重要)
通常、印刷制作時には色校正という実際に紙に印刷してみて色の出具合などを確認する工程がありますが、こういう印刷サービスはその工程を省くからの低価格だったりします。
なので、500個もしくは1000個の実物を見て白目になるかもしれない賭けをENGINEまたKヲタさんに、「それでもいけるんじゃない?知らんけどwwww とりま、出してみれば?」とか適当なこと言ってみんなを路頭に迷わせたくないんですよ!!そういうことなんですよ!!
伝われ!!この想い!!!
うん、なんか重い…
色の話をもう少し(カラーモード)
印刷物を作る際、「デザインしている時」と「プリントした時」で大きく差が出るナンバーワンが色味なんです(素人の見解です。プロの方はこの項目は読み飛ばして下さい)
他にも差がでるものは、写真の画質でしょうか…
画面上はきれいなのに、プリントしたら「なんじゃこりゃ~~!!泡」ってあるある話
イラレやフォトショを使ったらそのCMYKモードで初めから作れるんでしょ?とお思いかもしれませんが、そうなんですけど、いくら設定をCMYKにしてても画面はモニターなので中にはRGBのお三方しかおられず、RGBさんたちが一生懸命CMYKさんっぽく表現してくれてるだけなんで、「印刷する」をポチっとした後はプリンター内のCMYKって全然別メンバーがそれを表現するわけで…結果、プリントされたものを見て「なんじゃこりゃ」が発生するわけで
RGBとCMYKの違い
基本的にはRGBはコンピュータやテレビなどのディスプレイで、CMYKは印刷物で色を表現する仕組みということです。
RGBは光で、CMYKはインクで色を表現するため、表現できる領域が微妙に異なります。
それぞれ仕組みが違うので、RGBで制作したものを印刷すると、色がくすんで見えたりします。
RGBとCMYKっていったい何のこと?5分でわかる解説!|DigitalMarketingBlog
ジョンウォン君の入稿データを使った、CMYKとRGBの差がわかりそうなサンプル
ですので、IllustratorやPhotoshopがあっても印刷用データを作成する時に、いつも苦労するのがCMYKでの色の調節です。
RGBとCMYKとでなんか差があるってのはわかったけど、その差を埋めるのがコンピューターやプロである印刷業者の役目なんじゃないの?とお思いの方、正解です。
印刷屋さんには印刷オペレーターとかDTPオペレーターという、デザインデータと印刷物の色味を調節してくれるプロがいます。(ドヤッ)
ですが、今回のような格安商品にその方の出番はありません。
また、最近はRGBで作成されたことを見越した設定で印刷してくれるサービスもあります。Kヲタがよく知るsnapsはみんなのデータをRGBのまま受け取ってくれます。(これがRGB入稿)
さらに、ヲタク全般に活用されているネットワークプリントサービス(ネップリ)に登録できる画像ファイルは、RGB画像のみ。CMYKモードの画像データを登録しようとするとエラーがでます。
camako遅れてる~と思った方、そうではありません。
RGB入稿ができるのは、snapsやネップリがオンデマンド印刷だからです。逆にオンデマンド印刷でCMYK入稿するとむしろえらこっちゃの仕上がりになります。
じゃあcamakoの印刷は?camakoのカップホルダーはUVオフセット印刷です。(なんかまたややこしいワード出てきたよ)
簡単に言うとオンデマンド印刷よりオフセット印刷の方が綺麗です。さらにUV印刷は飲食物関係の商品に適しています。(印刷方式の違いはまたどこかで)
長っ、小話ちゃうやん
ここまで否定しておいてなんですが、これはあくまで無料ソフトで賄えないかに限ってお話しています。おそらく、カフェイベントを一度開催してみたくてこのブログにたどり着いた方の大半は、デザインデータなるものを今後も作成する可能性が低い方が多いと思います。なので、Adobeを使わずに…という要望には費用をかけずにという意味合いで私が解釈し、その前提でデザインデータの作成についてご説明しました。
印刷会社への入稿データ以外になら余裕で役立つ無料の画像編集ソフトはたくさんありますので、ご参考まで
参考ページ Photoshopの代用に!無料画像編集・加工ソフト おすすめ13選
ちなみに多少の費用はかけてもいい、いう方にはAffinityシリーズを紹介しておきます。この辺りのソフトを使うなら入稿用デザインデータはIllustratorやPhotoshopがなくても作成できます(たぶん)
おすすめ Affinity – 本格的なクリエイティブソフトウェア
データの入稿方法
デザインデータの入稿は、商品購入の決済が済んだあとになります。
camakoの入稿方法
- webサイトから※サイトからアップロードする場合、ファイルサイズは2MBまで
- カカオトークで
- メールで
決済後、すぐに入稿するのが通常なのでしょうか?業者もすぐ送ってくると思って待ってたりするので、もしデータの準備がまだの場合は、何日くらいに送りますとか、できたら連絡しますとか先に言っておいた方が「原稿まだ?」とか言われてドギマギしなくていいですよ。
あと、商品の発送予定日はデザインデータが入稿された日から計算されるのでその点でも事前に知らせておく方がいいです。
業者に入稿データを送ると、確認用の画像が送られてきます。
そこで問題がなければ、そのまま製作工程に出してもらい、あとは到着を待つのみ。
参考画像はジョンウォン君のデザインデータを入稿する時のカトク画面。この時は、修正箇所を見つけて再入稿しました。
ミスに気付かずそのままGoしちゃったことあります…
そ、それって…500個全部、ミスプリってこと??
…
ㄷㄷㄷㄷ(ブルブルブル)
まとめ
カップホルダー制作のデザインデータの作成は非常にハードルが高いと思います。もし、デザインデータの作成が難しい場合は、業者への発注からまとめて代行業者にまかせてしまう方がいいかもですね。
もし、Adobe持ってます!または有料ソフト買ってでも自分でデザインデータ作成したい!って方はこの後記事にする予定の「カップホルダーのデザインデータ作成方法」の記事を参考にしてみて下さい。※プロのグラフィックデザイナーさんは見ないで下さい